金 言
「それから主はヌンの子ヨシュアに命じられた。『強くあれ。雄々しくあれ。あなたはイスラエルの子らを、わたしが彼らに誓った地に導きいれるのだ。わたしが、あなたと ともにいる』」申命記31章23節

説教題:「わたしが、あなたとともにいる」 
聖 書: 申命記31章 1-8節、23節
説教者: 藤村隆太

1.「自己紹介」

(省略)

2.申命記の概要

 今日の聖書箇所は申命記31章です。申命記は漢語訳聖書の名称から来ており、「再び」「繰り返し命じる」という意味の漢語です。「イスラエルの民は荒野で神との出会い、導かれて来ました。その恵みをもう一度振り返り、整理しよう」と言うのが申命記です。
 今日の聖書の箇所の申命記31章は約束の地、カナンの直前で、ヨルダン川の東側モアブ地でイスラエルの民に向かってモーセが「荒野で受けた数々の恵みと約束を思い出そう」そして「後継者はヨシュアである」ことを伝えた箇所です。

3.モーセからヨシュアへ

 今日の聖書の申命記31章23節は神様が初めてヨシュアに直接語りかけた場面です。それまで、神様はモーセを通してヨシュアやイスラエルの民に語られて来ました。1-8節ではモーセが神様からいただいたみことばをイスラエルの民に伝えています。
 しかし、23節は「それから主はヌンの子ヨシュアに命じられた。」と、神様がヨシュアに直接話しかけた瞬間です。

4.ヨシュアの思い

 ヨシュアは40年間モーセに従って荒野を旅してきました。モーセが信頼してきた腹心です。そんなヨシュアでもイスラエルの民のリーダーになるとはどんな心境だったでしょうか。イスラエルの民の数は民数記26:51では20歳以上で戦える男子だけで60万1730人と書かれています。老人や女性、子供を含めるときっと200万人は優に超えていると思います。
 当然、家畜も伴っていましたので大集団です。
 ヨシュアはこのような大集団を導くことになりました。きっと不安と恐れを抱いたと思います。そのようなヨシュアに向かって神様が直接語りかけられました。
 私事ですが、会社勤めでの経験ですが、一般社員のときは上司の指示に従っていれば良く、とても気楽でしたが、部下を持ち、グループの
 責任者に、そして管理職、さらには経営陣になっていくと、決断の結果は自分一人の問題でなく、組織の一人ひとりに、そして組織全体に影響を及ぼすものとなっていきました。その重圧は一人では負いきれない思いがありました。きっと、ヨシュアもイスラエルの民の命を預かるのだという重圧があったと思います。

5.ヨシュアを支える方

 その重圧をともに支えてくださる主がヨシュアに直接声を掛けてくださったのです。申命記31章23節「それから主はヌンの子ヨシュアに命じられた
 『強くあれ。雄々しくあれ。あなたはイスラエルの子らを、わたしが彼らに誓った地に導き入れるのだ。わたしが、あなたとともいる。』」と告げられました。
 申命記の次のヨシュア記にも「強くあれ。雄々しくあれ。」と励ましのことばが繰り返しヨシュアにかけられています。このことばに励まされヨシュアはヨルダン川を渡り、カナンに進んで行き敵を退け、約束の地、カナンの地を手に入れました。

6.船橋栄光教会の皆さん

 船橋栄光教会も昨年3月には長谷部先生が引退され、また船橋栄光教会の生みの親である中島秀一先生も今年の3月末に引退をされようとしています。そのような時に、今日のみことばが示されました。このことばはヨシュアに語られていますが、イスラエルの民一人ひとりに神様がかけられてことばではないでしょうか。『強くあれ。雄々しくあれ。』の励ましの後に『あなたはイスラエルの子らを、わたしが彼らに誓った地に導き入れるのだ。』と目的地をはっきりと指し示し、イスラエルの民に誓った約束を完全履行すると断言しています。これだけでも驚くべきことではないでしょいか?そして、なんと『わたしが、あなたとともいる。』と神様がおしゃってくださっているのです。これほどの安心できる約束はありません。
 船橋栄光教会のみなさん、4月以降についても、神様が『わたしが、あなたとともいる。』とはっきりと告げられています。新しい先生方が赴任され、みことばのご用をされると思いますが、今日神様はみなさんが『わたしが、あなたとともいる。』とのみことばを握って、信仰生活を歩むことを願っておられると思います。